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発達障害のお子さんはどのくらい?

発達障害は脳の障害で起こる精神疾患の一種で、幼児期の成長が遅かったり、特異的なところに才能のありすぎるなどのバランスの悪い方のことを言います。発達障害とは一般に子どものことを言いますが、最近は中高生や大人の方にも発達障害がある・残っているということも言われてきています。

その発達障害の診断は幼児期の知能検査を行うことで判断します。厚生労働省では3歳児と5歳児に発達検査というものを行います。3歳児には多動性・好奇心旺盛・破壊的なかかわり・不適切なかかわり・強いかんしゃく・運動のアンバランスの6項目を検査します。また5歳児では言葉やルールの理解度・落ち着きのなさや衝動的な行動・対人関係のつまづきや独特の会話の3項目を検査し、発達障害及び発達障害の疑いのある子どもを検査します。

厚生労働省のサイトでは栃木県の5歳児と鳥取県の5歳児のデータが残っているのですが、鳥取県では1015分の94で9.3%、栃木県では1056分の87で8.2%のお子さんが発達障害の疑い(軽度発達障害とも言う)があると診断されました。

また小学校でも35名学級で、だいたい2名から3名の方が発達障害の疑いがあるという話をセミナーで聞いたことがあります。ということからもだいたい8・9%のお子さんが発達障害の疑いがあるということが分かってきました。実際には治療を要する発達障害の児童は全体の1%から1.5%程度と言われていますので、大半は軽度の発達障害の方が多いということが分かってきました。一時は男の子の方が多いのではないかとも言われていたのですが、男女比はほぼ50:50となっているようです。

実際にはこれだけ多くのお子さんが発達障害のある方となっていますので、どうかお母さん方はお子さんが発達障害と診断されてしまったとしても焦らないでいただきたいです。発達障害という言葉がちょっと悪いだけで、本当にある部分は特異的な才能のあるお子さんが多くいるんです。ですのでお子さんのその部分を伸ばして上げることができれば、すばらしいお子さんが育つということもあるんです。

発達障害のお子さんは学校でもいじめに遭いやすく、先生の理解度も低く、また家でも肩身の狭い生活をしている方が多いと聞いています。「誰も僕・私のことを分かってくれないんだ・・」と思ってしまい、そこからうつなどの精神疾患にもかかってしまうというお子さんもいると聞いています。そうなると不登校などにもなってしまい、ますます社会生活から遠ざかるという悪循環になってしまいます。

というところからも、まずはお母さん・お父さんが、お子さんの発達障害というものに対し受け止めること。そしてそれは悪いことではなく、「優れた個性なんだ」というところを思っていただきたいです。発達障害のお子さんは、正常な大多数のお子さんよりも、類まれな才能が眠っている可能性が高いということが分かってきました。その才能を家族みんなで伸ばしていきましょう。

子どもの発達障害は克服できますので、特にお母さんが焦らないこと、ご自身やお子さんを責めないでいただきたいです。
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